旅行における費用の中で、意外と大きな割合を占めるのが食費である。
宿泊費や交通費は事前に計算しやすいが、食費は現地での行動や気分次第で大きく変動する。特に一人旅では、友人や家族とシェアすることができないため、割高になりやすい。気づけば食費だけで予算をオーバーしてしまったという経験を持つ人も多いはずである。
しかし、無理に我慢をせずとも工夫次第で出費を抑えながら、その土地ならではの味を楽しむことは可能である。本記事では、一人旅の食費を節約しつつ満足感を高める具体的な方法を解説する。
旅行中の食費を抑える基本ルール
朝食は宿で確保する
ビジネスホテルやゲストハウスの朝食付きプランは、実は非常にコスパが高い。素泊まりとの差額が数百円である場合も多く、コンビニでパンとコーヒーを買うよりも安くつくことがある。宿の朝食をしっかり摂れば、その日の行動のエネルギー源にもなり、昼食を軽めに済ませられるため節約効果が大きい。
昼は軽めに夜にご当地グルメ
一人旅では3食すべてを外食で済ませると費用がかさむ。おすすめは、昼食はコンビニやスーパーの弁当、商店街の総菜などで軽く済ませ、夜にご当地グルメを楽しむスタイルである。こうすることで、出費のメリハリがつき、満足度を保ちながらも節約につながる。
スーパーや商店街を活用する
観光地の飲食店はどうしても価格が高めに設定されている。少し歩いて地元のスーパーや商店街に足を延ばせば、安くてボリュームのある惣菜や弁当が手に入る。特に夕方以降は割引シールが貼られるため、さらに安く購入できる。地元の食文化を感じられる点でもおすすめである
飲み物はまとめ買いする
旅行中は水分補給のために飲み物を買う機会が多い。しかし、自動販売機や観光地の売店で都度購入すると1本150〜200円かかり、積み重なると大きな出費になる。これに関しては旅行に限ったことではないが、スーパーやドラッグストアで事前にまとめ買いしておけば、1本あたり50〜80円程度に抑えられる。折りたたみ式のボトルを持参して水を補充するのも有効である。
もっと節約したい人向け便利アイテム！
食費を抑えるためには工夫だけでなく、ちょっとしたグッズを活用するのも有効である。荷物に加えても邪魔にならず、むしろ節約効果や利便性が高いものをいくつか紹介する。
折り畳み式ウォーターボトル
自動販売機で毎回ペットボトルを買うと費用がかさむ。折りたたみ式のウォーターボトルを持参すれば、水道や宿で補充して使える。使わないときは小さく畳めるので荷物にならない。
保存容器やジップバッグ
スーパーや商店街で惣菜を買ったときに活躍する。食べきれなかった分を持ち歩けるため、無駄なく食事ができる。翌日の朝食や軽食に回せばさらに節約につながる。
携帯カトラリーセット
割り箸やプラスチックスプーンを毎回もらうより、携帯用の軽いカトラリーを持っておくと便利である。環境にも優しく、旅のスタイルとしてスマートである。
エコバッグ
スーパーや商店街での買い物に欠かせない。袋代の節約はもちろん、惣菜や弁当をまとめて持ち歩けるので効率的である。
これらのグッズはどれも数百円〜数千円程度で手に入るため、一度用意してしまえば今後の旅全体で食費節約に役立つ。
一人旅で食費を節約する際の注意点
食費を抑えることは大切であるが、節約に偏りすぎると旅の満足度を損なう。特にご当地グルメは旅の大きな楽しみであり、ここを削ってしまうと「節約のために旅をしているのか」と本末転倒になることもある。
また、十分な食事を取らずに観光を続けると体力が持たず、予定通り動けなくなる危険もある。節約はあくまで無理のない範囲で行い、「ここぞ」という一食にはお金をかけることが重要である。
まとめ
一人旅の食費は「すべてを削る」のではなく、 朝食は宿でしっかり取る → 昼は軽く済ませる → 夜にご当地グルメを楽しむ という三段構えで考えるのが理想である。さらにスーパーや商店街を活用すれば、安くて美味しい食事に出会えることも多い。
食費を工夫して節約できれば、その分を次の旅に回すことができる。無理をせず、メリハリのある食事計画を立てることで、格安でも充実した一人旅を実現できるのである。